2.2 汚濁水および騒音対策

砕石洗浄排水、または散水・噴霧排水は循環使用を原則とし、放流前には沈殿池に誘導して浄化する。このとき必要があれば薬剤による強制沈降を行なう、とおった極く普通の処置を行なっている。これに大して砂利洗浄排水は、ほとんど切羽または工場外部に放流していない。

第3・6図 陸砂利採取場(ベルギー・オランダ国境)
第3・6図
陸砂利採取場(ベルギー・オランダ国境)右前方でクラムシェルによる掘削をおこなう。水洗・ふるい分プラント排水は左の「池」へもどす。

前にも触れたように陸砂利採取場においては、採取深度に制限がないために、一般に地下水位よりも深く稼行されている、自然湧水による「池」となっている。従って、「川砂利」採取と同じ条件にあり、採取の時点ですでに洗浄がなされ、プラントにおけるふるい分け時の用水は、「池」の上澄水を僅かに使用するだけである。さらにその排水はもう一度池に戻して泥分を自然沈降させた後、上澄水を汲上げて再度洗浄水に供する、といった繰返し使用方式が普通なのである。

砂利採取の許認可期間が最低4年あり、広範囲な採取区域を十分な採取計画によって稼行できること、洗浄水の確保も、無理なくおこなわれ、しかも排水のよる汚染問題も皆無であることなど、まことに羨ましい限りである。

砕石洗浄排水にしても、沈殿池用地が十分広くとれるから、薬剤添加を特に行なわず、自然沈降だけで放流基準の300ppm(SS)が確保できるケースが多い。

何度も繰返すようだが、ヨーロッパの砕石場にしても砂利採取場にしても、人口密集地帯や住宅区域から遥かに離れたところにあって、工場騒音、採掘作業に伴なう振動などに由来するトラブルは発生していないが、市街地道路や骨材の専用搬出道路沿線などでは、運搬トラック走行の頻度が高まるにつれて、ようやく「ダンプ騒音」あるいは「ダンプ粉じん」に反対する声が聞かれるようになってきたという。

道路交通法による運行時間の制限は、ダンプによる騒音、振動、発じんの防止、および事故の危険を回避するためにとられた措置であるが、骨材の需要量増加に対処するためには、この制限は厳しいこと、またさらにダンプトラックに対する規制強化も予想されるところから、特に英国、西ドイツでは鉄道貨車輸送網の強化を考え、検討しているようである。

現在両国の砕石場では、すでに以前から鉄道引込線設備やさく道搬出設備をそなえているものもあり、トラック輸送に代わるべき方法、あるいはトラック輸送の補助的手段としてこれらを利用拡大することは、矢張り最も現実的構想であろう。