2.4 破砕プラントおよび製品

第2・11図 西ドイツ・ハルトスタイン社の索道
第2・11図
西ドイツ・ハルトスタイン社の索道。山元の1・2次プラントから約8kmを索道によって3次プラントへ送っている。

破砕プラントは、5つのうち4つが乾式で稼動されていた。1次クラッシャはジョウ、インパクト、ジャイレトリーなどさまざまで、ジョウタイプでは70インチクラスのものがみられた。2次クラッシャもジョウ、インパクト、コーンなどが用いられ、これらは我が国と大きな相違はないようであった。ふるい類についても、とくに目立つものは見受けられないが、一部で電熱ぶるいが稼動していた程度である。

西ドイツのハルトスタイン社では、山元の一次破砕プラントから約8km離れた2次プラントまでを索道によって運搬していたが、いまでは能率が上がらないとのことであった。(第2・11図)。しかし、この事業所は2次プラント周辺に広大なストックヤードを有し、その構内に生コンプラントおよびアスファルトプラントを保有していたが、近いうちにコンクリート2次製品工場を新設し、採掘→2次製品を一貫して製造する骨材コンビナート的な構想を、もっているとのことであった。また、この2次プラントに鉄道を引き込み、製品の大部分を鉄道によって輸送していたが、この積み込みは自動化されていた。その他の事業所の製品の輸送は、主としてトラックで、一部鉄道で行われている。

第2・12図 ハルトスタイン社の3次プラントより構内を望む
第2・12図
ハルトスタイン社の3次プラントより構内を望む。
第2・13図 製品輸送トラック(ベルギー)
第2・13図
製品輸送トラック(ベルギー)

破砕工場のレイアウトは、平地、傾斜地を問わず、我が国と同じような配列が採用されており、似たりよったりの感じであった。しかし、すべてのプラントは原則的に建屋内に収納され(湿式プラントを含む)一般によく管理されているようであった。その他、プラント周辺をはじめ、構内には樹木や花が植えられているところが多く、公園のように整備されている事業所もあった(第2・15図)。つぎに製品については、日本と同様に、多くの仕様書による多くの銘柄の生産を余儀なくされ、このために、操業費の増加と必要以上に広いストックヤードを持たねばならないと言う不満が出ている(イギリス)。また、製品の粒形については、あまり問題にしていないようであった。西ドイツでは「粒形が丸みをもつことは結構であるが、とくにこれについて指摘を受けたことはない。我々としては要するによくサイジングされた安価な砕石を供給することが本来の仕事であり、あとは使用者側がいろいろ考えて使うべきである」という意見であった。この点については我が国の考え方とやや異なっており、ドイツと言う国の国民性の一端をうかがわせるものであった。

第2・14図 プラントは原則として建屋内に入っている
第2・14図
プラントは原則として建屋内に入っている。
第2・15図 公園の入り口のような砕石場入口
第2・15図
公園の入り口のような砕石場入口。

品質の問題に関連して、ミュンヘン大学土木研究所のファイス助教授の話によると、欧州は寒冷地であるため冬季のスパイクタイヤによる路面破壊が切実な問題である。とくにオートバーン(高速自動車道)では、時速200kmを出す車も多く、このため走行車線の路面の摩擦、破壊がはげしいわけである。したがって、この破壊防止のための骨材の研究が、盛んに行われているとのことであった。すなわち、路面の試験舗装などによって、現在までに多くのデーターをえたが、結局は、施工法だけではなく骨材の性質が路面強度に大きな影響を与えることが解明されたので、今後は有効な施工法と骨材との関係についての研究をしなければならないとのことであった。

第2・16図 高速道路(オランダ→ドイツ)
第2・16図
高速道路(オランダ→ドイツ)